卸売り価格の設定

商品を販売するのに、卸問屋と取引する際に、店頭での希望小売価格のほかに卸問屋さんへの卸価格を設定する必要があります。また、問屋さんを経由せずに直接小売店におろす場合も同様にその卸価格を設定する必要があります。

たとえば、店頭での希望小売価格1,000円の化粧水をドラッグストアGMSなどのチェーンで販売したい場合、小売店での儲けを2割とすると、卸問屋での販売価格は800円になりますが、通常、大手チェーンでは希望小売価格1,000円でほとんど販売していません。1,000円のものなら、だいたい2〜3割引きの800円〜700円で販売しています。

すると、卸問屋から小売店への販売価格は店頭で2〜3割値引きしても儲けが出る価格に設定します。それが希望小売価格の5〜6割前後となります。となると、問屋が2割の儲けを出したいと考えていれば、メーカーから問屋への卸価格は定価の3〜4割前後となります。

前回解説した「商品原価のルール原価は上限2割にとどめなければいけない理由がわかりますね。自社の儲けも取る必要があるからです。

ここで、問屋を経由しない場合の卸価格はどれくらいに設定すればいいのでしょう?
答えは希望小売価格の5〜6割です。
問屋を通さないのであれば、もっと安く卸してあげても良いのではないか、その小売店が問屋と同じくらいの数量を発注していただける大手チェーンなら、卸問屋への卸価格4割まで下げても良いのではないか・・・と考えがちです。

ここで考慮すべきなのが、その小売店チェーン配送システムです。小売チェーンに物流センターがあって、全国支店への商品は必ずこの物流センターに一括納品するしくみになっていれば、メーカーの手間はそれほどないので、卸価格を低くしても採算が合います。物流センターを持ってないチェーンの場合、メーカーから各支店への配送費アッセンブリ費を負担しなければならなくなるので、メーカーの物流コストの上昇を招きます。支店の数が多くなれば多くなるほど、物流費が多くなるからです。

小売店との直取引の方が儲かると思いがちですが、細かく計算してみれば微妙な違いがわかります。
問屋さんを経由して配荷するメリットがここではっきりしましたね。
卸価格−原価=小売店への営業費+配荷店への物流費
と考えればいいわけです。

原価2割→問屋卸価格4割→小売店卸価格6割→小売価格8割→お客様
とそれぞれの取引先(問屋、小売店、お客様)が2割ずつ利益を取ると考えればわかりやすいでしょうか。

もちろん、お客様への販売価格を絶対に値引しない小売店チェーンもあります。そういうチェーンには美容知識豊富な店員が販売しますので、美容知識のある店員の少ないドラッグストアやGMSなどとは販売力に大きな差が出ます。値引しないのとひきかえに人件費がかかっているのだといえます。

メーカーの立場として、この卸価格をなるべく一定に保つ姿勢が大切です。Aという問屋には5掛で売って、Bには4.5掛で売って、Cには4掛で売るなどすると会計が複雑になるばかりか、ミスを引き起こすことにもつながります。せっかくお取引をしていただいても、信用度が低くなりますから、ミスは絶対に避けたいものです。

より多く販売してくれる問屋や小売店へは期間限定で「販売条件」をつけて、販売個数に対してリベートを数%返金するシステムを導入していけばいいのです。「販売条件」についてはまた別の機会に解説をいたします。


お問い合わせはこちらから