私が最初に入社した中堅化粧品メーカーは
業界の超老舗で、メイクものが得意でした。
25年くらい前、とんねるずが司会の「ねるとん紅鯨団」
というバラエティ番組があったのですが、
(これを知っていると年がばれちゃいますね〜)
かなり視聴率が高い番組でした
その最初に入った老舗化粧品メーカーは
商標ビジネスにも熱心でして、
たまたま「ねるとん」という商標を持っていたんです。
とんねるずが出てくる前から持っていたんですが・・・
番組から「ねるとん」というブランドの口紅生産依頼がありまして
いわゆるタレントブランドですね。
ところが会社は断っちゃったんですよ
原因はいろいろとあったと思うんですが、
一番の理由は
発注ロットが少なすぎて、生産ロスが出るから
だったんです。
その会社は年間1億円の売り上げにならないブランドは
なくしていく主義でした。
ちゃんとお金をもらえば、多少生産規模に合わなくても
イメージアップと話題作りにやっとけばいいのにな〜
と、ちょっと残念な気がしました。
そして、転職して次に行った会社が
当時社員10人、売上5,000万の小さな会社。
それでも、親会社は上場大手で、
面白い企画があると、この子会社で生産していたんです。
そこで見かけたのは、
米米クラブブランドの口紅です
確かファンクラブ用で、市販はしていなかったと思います。
とても小ロットなのに、
こだわりのあるデザインで
紅の口径がやたら細くて、
塗ろうとするとボキッと折れちゃうんです。
折れるから通常より消耗も早かったのかもしれませんが。
また、折れるとクレームが来たりして・・・
小ロットなのに、マメに再発注があったりして
美味しいような、美味しくないような商品でした。
あれで儲かっていたのかなぁ・・・と未だに疑問ですが、
その会社は1回の発注 数10万円でも、
リピートして少しでも稼ごうという体質でした。
やっぱりこれは前出のメーカーでは絶対に受注しなかったと思われます。
小さなメーカーだからこそ、
小さな発注に応えられたのだと思います。
そんな小さな仕事の積み重ねで、
今では当時の100倍以上の売り上げがあります。
小さなメーカーは大きなメーカーにできないことをやりつつ
大きく成長できるものなんですね。
会社の規模でできること、できないことがあります。
小さなメーカーで大手と同じことをやっても勝てませんが、
大手ができないニッチを狙えば、大手に勝つことも可能だと言えます。
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2011.6.8